クレジットカード　１人当たり４．９枚保有＝韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国金融当局のクレジットカード規制措置にもかかわらず、カード発行数が１億２０００万枚を超えた。経済活動を行う国民１人が持っているクレジットカード数は４．９枚に上り、カード市場の過熱が懸念がされている。

　与信金融協会によると、クレジットカードの発行数は今年６月末現在で計１億２２３０万枚となり、２０１０年末の１億１６５９万枚に比べ５７１万枚増加した。

　クレジットカード数は１９９０年末１０３８万枚にすぎなかったが、２００２年には１億４８０万枚に急増し、自己破産者が続出するなどの問題が発生した。その後は減少に転じたが、世界的な金融危機に見舞われた２００８年にも９６２４万枚、２００９年には１億６９９万枚と再び増加した。

　今年６月末現在のクレジットカード数は経済活動人口（労働力人口）２５４３万人の４．９倍に上る。経済活動人口は１５歳以上のうち、労働力を提供した人や提供する意思と能力を持っている人を意味する。すなわち、就業者と就職活動を行っている失業者も１人当たり４．９枚のクレジットカードを保有していることになる。２０１０年末の４．７枚に比べ０．２枚増えたもので、今年末には５枚を上回るとみられる。

　クレジットカードの発行が急増した背景には新規事業者の参入でカード会社の競争が激しくなったことがある。来年は大手銀行のウリィ銀行がカード事業を分社化する予定で、カード発行はさらに増えると予想される。

　これについて、クレジットカード業界はガソリン代や通信費用の割引サービスなど特化したカードが増え、カードの発行数が伸びているだけで、過去のような状況ではないと説明している。カード会社関係者は「顧客が多様なサービスを受けるため、複数のカードを保有する傾向がある」と話した。