漁船漂流の脱北者９人　航空機で韓国到着

【ソウル聯合ニュース】石川県の能登半島沖を漂流しているところを発見され、日本政府に保護されていた北朝鮮脱出住民（脱北者）９人が４日正午ごろ、仁川国際空港に到着した。

　福岡発の大韓航空機で到着した脱北者は、政府関係者に付き添われ最後に航空機を降りた。全員が帽子やマスク、サングラスで顔を隠していた。体格から２人は子どもと推定される。紙袋やかばんを持っており、無言のまま待ち構える報道陣の前を通過。特別なゲートで入国審査を受けた後、用意された小型バスで空港を後にした。

　機内で特に問題はなかったが、乗り物酔いで１人がおう吐したという。当初、予定されていた脱北者の代表取材は、韓国当局の意向で急きょ取り止めになった。脱北者は今後、韓国の情報機関の調べや韓国定住のための教育を受ける。

　９人は先月１３日に能登半島沖を漂流しているところを保護され、その後、長崎県にある大村入国管理センターに移送された。全員が韓国への亡命を希望していた。