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テボルム

대보름
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農繁期の準備と無病息災を願う日
陰暦1月15日(2016年は2月22日)はテボルム。韓国の代表的な名節の1つで、正月(ジョンウォル)テボルムや上元(サンウォン)ともいわれます。伝統的な農耕社会だった韓国では、旧暦1月1日のソルラル(旧正月)から15日間、すなわちテボルムまでは休日として過ごし、テボルムを過ぎると再び農作業に従事する生活が送られました。
暖かな春を控えたテボルムの日、人々はこれから本格的に始まる農繁期に向け準備をする一方で、1年間の無病息災を願った食事をしたり、様々な遊戯を行ったりしました。現代でもこうした風習は受け継がれ、毎年各地でテボルムのイベントなどが行なわれています。
満月に代表される名節
テボルムといえば、韓国人の多くが、まんまるなお月様を思い浮かべます。テボルムとは「一番大きな満月の日」という意味で、昔から1年のうちで最も明るく大きな月が空に浮かぶ日であると考えられてきました。

昔は月の動きに従う陰暦を用いていたので、満月が浮かぶ15日は特別な意味を持っており、中でも1年の始まりの1月15日を重視したといいます。そうして、神聖な月を見ながらその年の豊作と人々の健康・幸せを願う様々な風習が生まれました。
殻に包まれた果実がたくさん売れるテボルム
テボルムを前後して、市場ではクルミや松の実、栗、落花生などの果実が店頭に並び、これらを買い求める人らでにぎわいます。これは「プロム」と呼ばれる韓国固有の風習からくるもの。テボルムの朝に硬い殻をもった果実を歯でかみ、音を出すことを「プロム」といいます。プロムは「プスロム(できもの、腫れ物)」からきた言葉。1年間体に腫れ物などが出ないようにと行なうもので、かんだ時の音は悪鬼を退けるといわれます。実際、これらの果実には肌に良い栄養素がたっぷり含まれているそう。殻に包まれた栄養価の高い果実を食べることで、昔の人は冬の寒さで消耗した栄養・体力を補っていました。
また、テボルムの朝に出会った人に対し、「ネ トウィ サガラ(私の夏負けを買っていけ)」という風習もあります。これはその年の夏負けを前もって売り払ってしまう面白い慣わし。この他、テボルムの朝には、1年中良い知らせだけが耳に入るようにと、「キバルギスル」という冷たい清酒を飲んだりします。
テボルムを代表する食べ物
五穀飯(オゴッパッ)
テボルムの日には、全ての穀物が熟し豊作になることを祈願するという意味で、普段食べている白米に麦、きび、豆、もち米、小豆などを入れて炊いたご飯を食べます。地方により穀物の種類は異なりますが、5種類を入れるのはどこも共通。テボルム前の市場では、小袋に入った少量入りの様々な穀物が販売されたりします。
ムグンナムル
おかずにはムグンナムルといわれる、9種(ゼンマイ、キキョウ、シイタケ、イワタケ、大根、モヤシ、豆モヤシ、かんぴょう、干し菜など)の和え物が食卓に並びます。テボルムの時期は南から徐々に暖かな空気が入り込む頃。草木が芽吹く季節を迎え、冬の間の保存食品として保管しておいたナムルも、これ以上とっておく必要がないため、テボルムの日に調理して食べたそう。この日にナムルを食べると、夏バテをしないといわれます。
テボルムの伝統遊戯
テボルムに行なわれる民俗遊戯として、凧揚げがあります。悪い気運を凧に乗せて遠くに飛ばす、という意味で行なう凧揚げは、良い事だけが一年間訪れるようにと願いながら、空高く飛ばしたあとに凧の糸を切ってしまいます。

また、「トゥルブルノッキ(田畑に火をつけて草を焼く)」や「チブルノリ(ひもを付けた空き缶に炭を入れ、火を灯してぐるぐる回す)」といった火を使った遊びも行なわれます。これらには単に遊びとしての意味だけでなく、農事を始めるに当たって肥料を作ったり害虫の卵を焼き払ったりするという意味も含まれています。
その年の豊作を占うタルチッテウギ
わらや松の枝などを高く積み上げ、月が昇る東の方向に門を付けた「タルチッ(月の家)」というものに火をつける「タルチッテウギ」もテボルムならではの光景。燃え上がる炎を月の成長に例えたもので、タルチッの燃え方によって農作物の作柄を占います。タルチッが均等に燃えればその年は豊作、炎が途中で消えてしまえば凶作という具合です。またタルチッが燃え崩れた方向にある村は豊年といわれることから、いくつかのタルチッを並べ、隣り合う村同士で競い合ったりもしたそうです。
新しい1年を迎え幸運を祈願する節日
農業と共に暮らしがあった昔を思い出させてくれるテボルム。風味豊かな穀物と果実を味わえば、悪事なんてどこへやら、たくさんの幸せが訪れそうな予感がしてきますね。
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  最終更新日:11.02.11
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