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第49回~NAGISAさん(馬頭琴奏者)

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「草原のチェロ」と称されるモンゴルを代表する弦楽器「馬頭琴(ばとうきん)」をご存知ですか?日本人でありながら馬頭琴の奏者として活動拠点を韓国に置き、韓国における馬頭琴の普及に力を注いでいるのがNAGISAさん。「馬頭琴には人を癒す力があります」とその旋律が持つ不思議な力に魅せられた若き音楽家は韓国だけでなく、世界に向けて馬頭琴の魅力を発信しようと民族音楽だけでなく様々なジャンルの音楽に挑戦しながら活動の幅を広げています。練習と演奏会で忙しく、「息抜きと言えばカフェでお茶を飲むくらい」とおっとりと微笑むNAGISAさんに練習室のある仁寺洞(インサドン)でお話を伺いました。
名前 NAGISA(阿部渚)
職業 馬頭琴奏者
年齢 28歳(1982年生)
出身地 岩手県
在韓歴 2年
経歴 桐朋学園芸術短期大学、国立音楽院ピアノ調律科および作曲アレンジ科卒業。2004年韓国ソウルで馬頭琴を演奏し、一躍注目を浴びる。その後、SBSオーケストラのゲスト奏者として招かれ、2009年より延世大学語学堂で韓国語を学びながら、韓国での演奏活動を開始。2011年2月には韓国で初のソロ公演を行なう。
(詳細プロフィールはこちら
ブログ http://nagisamorinkhuur.blogspot.com/
韓国でモンゴルの民族楽器「馬頭琴」の演奏家として
実は韓国には縁があって、母の仕事の関係で幼い頃から韓国には何度も訪れていました。それが偶然、2004年に韓国のあるイベントで日本人の演奏家としては初めて馬頭琴を演奏する機会があり、好評を得ることができました。

それが後のきっかけとなるのですが、馬頭琴が韓国では珍しい楽器であること、日本人でありながらモンゴルの楽器を演奏していることなど諸々の理由から、SBSオーケストラからゲスト奏者として招かれることになりました。日本ではフリーランスの馬頭琴奏者として活動していましたが、せっかくの機会なので、2009年に韓国に来ることにしました。
まさか韓国に住むことになるとは思いませんでしたが、何度も訪れる中で個人的に韓国語の勉強をしていたため簡単な会話程度は可能でした。しかし、韓国に拠点を移すにあたって本格的に言葉を学ぶ必要があったので、延世大学の語学堂に約1年通いました。

寄宿舎で生活していたので親しい友人もでき、学校生活はとても楽しかったです。楽器を持って語学堂に行き、授業が終わったら、練習や仕事に向かうという毎日でした。忙しかったですが、お陰で今では生活も仕事も韓国語でこなせるようになり不自由はありません。

SBSオーケストラはSBS放送局の所属で、放送局の行事や各種イベント、コンサートなどが主な活動内容です。私はゲスト奏者という立場のため、オーケストラの全公演に出演するわけではありません。しかし、演奏会の多い年末やイベントの多い春秋は毎日のようにスケジュールがあることもあります。

ソウルだけでなく、釜山(プサン)や大田(テジョン)、大邱(テグ)などの地方にも行きました。日本には月に一度は帰国し、日本におられる馬頭琴の先生のレッスンを受けたり、コンサートやイベントに参加したりしています。日本ではコンサートやイベントの開催日があらかじめ決められているのが普通ですが、韓国では直前、ある時は当日ということがあります。
特に私はゲスト奏者なので、当日の朝に「今日来てください」と連絡が入ることもしばしばです。もちろん仕事ですからすべての予定をキャンセルして向かいますが、はじめはとても驚きましたし、プライベートの予定が立てにくいのが難点ですね(笑)。
韓国に来て戸惑ったことは、演奏前の習慣の違いです。日本では、私が知る限り他の国でも、演奏前に演奏家はあまり食事をしません。量を食べると消化する方に神経がいって、よい演奏ができないと考える人が多いようです。しかし、韓国ではしっかり食べて備えるという考え方で、きちんとした食事を必ず食べます。

メイクが崩れないか私は気になってしまうのですが、舞台のメーキャップが完了した状態でも食事をします。はじめはびっくりしましたが、オーケストラの団長やメンバーがみんな食べるのに1人だけ食べないわけにもいかず、今ではもうすっかり慣れました(笑)。
韓国で初のソロ公演を開催
2月のコンサートの様子
2月のコンサートの様子
2011年2月には韓国で初のソロ公演を開きました。哀愁を帯びた馬頭琴の音色は日本の人に好まれますが、同じモンゴロイドなので、韓国の人にとっても感性に響く音色だと思います。

韓国で演奏していて思うのは、1曲1曲に拍手や歓声を送るなど、お客様の反応がストレートです。演奏家にとっては、韓国の人たちの反応はとてもわかりやすいし、嬉しいです。

日本では、教科書にも掲載されているモンゴル民話「スーホの白い馬」に登場する楽器として知られており、音色は聴いたことがなくても、名前は聞いたことがあるという方が多いですね。

韓国では馬頭琴がまだあまり知られていないので、演奏する時は楽器の説明をすることも多いです。いずれにしても、馬頭琴という楽器はまだまだ知られていないので、まずは知っていただくことから始めています。
馬頭琴は名前の通り、馬の頭がついている弦楽器で、モンゴル語では「モリンホール(馬の楽器の意)」と呼ばれます。弦は2本で、外弦は100~130本、内弦は80~100本のナイロン弦を束ねています。

馬頭琴は湿気に敏感な楽器のため、現在はナイロン弦が使われていますが、昔は馬の尻尾でできていたそうです。材質はヴァイオリンなどと同じく楓や松、白樺などが使われます。弓もヴァイオリンやチェロと同様、馬の尻尾でできています。

弦の押さえ方が変わっていて、チェロなどは上から押さえますが、馬頭琴は爪の生え際の部分を弦にあてて、横から押さえます。

演奏する時は楽器を膝の間に挟む姿勢をとるため、昔は女性は演奏できず、男性だけでしたが、現在では女性の奏者も増えています。

馬頭琴にはモンゴル式と中国内モンゴル式の2種類があります。モンゴル式は内モンゴル式に比べ、厚みがあり、弦の位置も高めなので、女性にとっては少し難しいとされています。音色は内モンゴル式よりも太く、チェロに近いので主にクラシック曲を演奏します。
モンゴルには国立馬頭琴交響楽団があり、まさにオーケストラです。一方、内モンゴル式はより民族的な音色で、馬頭琴特有の奏法で民族音楽を演奏します。私は内モンゴル式で演奏活動をしていますが、民族音楽に限らず、クラシックやジャズ、ポピュラーなど様々なジャンルで馬頭琴の音色を生かしたいと考えています。また、今、モンゴル式を勉強中です。それぞれによさがあるので、演奏する曲にあわせて使いわけができるようになりたいです。
「癒しの音色」、馬頭琴との出会い
コンサートの案内
コンサートの案内
音楽大学に通っていた19歳の時、知り合いの紹介で偶然訪れたコンサートが馬頭琴との初めての出会いです。奏者は日本で演奏活動をされているハスロー先生でした。

3歳からヨーロッパで生まれたクラシック音楽(ヴァイオリンやピアノ、サックス)を勉強してきましたが、馬頭琴の音色を聴いた時、とても魅力的な音だと思って、はるか遠い昔を思い起こさせるような、魂の奥底に眠っていたものが突き動かされたようでした。

それですぐにハスロー先生に師事しました。日本では正規に馬頭琴を学べる音楽大学はないので個人的に習うか、モンゴルに行くかのどちらかになります。

馬頭琴に専念すると言ったら、ピアノやヴァイオリンの先生方は少しだけ悲しそうな表情をされましたが(笑)、同じ音楽の世界なので理解して頂けました。

馬頭琴は哀愁を帯びた奥行きのある音色ですが、音が魅力的であるだけでなく、音に癒しの力があるという点にも惹かれました。

モンゴルでは昔から動物治療に馬頭琴が利用されており、ラクダや馬の具合が悪くなると馬頭琴を聴かせていたそうです。
また「らくだの涙」というドキュメンタリー映画でも紹介されているように、子育てができない母ラクダが馬頭琴の音色を聞いて涙を流し子ラクダにお乳を与えるようになるという場面がありますが、モンゴルでは馬頭琴には癒しの力が秘められていると言われています。厄除けのお守りとしても一家に一台置いているそうです。
小学校での演奏の様子
小学校での演奏の様子
日本では演奏活動の傍らライフワークとして、福祉施設などの慰問演奏にも力を入れていました。その時にお年寄りが演奏を聴いて涙を流してくださったり、小さな子どもが私の手をつかんで帰らないでほしいと言ってくれたり、馬頭琴の音色には癒しの力があるんだと思います。韓国ではまだ慰問演奏をしたことがありませんが、今後進めていきたい活動のひとつです。
世界にNAGISAと馬頭琴の響きを
昨年の夏にスペイン各地でモンゴル出身のスペインのピアニスト、サヤー・サンギドルジさんとデュオで6公演を行いました。地方の小さな村で公演することもあり、山道を車で移動したため、車酔いがひどくて、到着して車酔いのまますぐに演奏しなければならないこともあり、大変でした。

でも、馬頭琴に興味を持って下さる方が大勢いて、印象深い演奏旅行でした。今年の秋には、再びサヤー・サンギドルジさんと共演することになり、南米に行く予定です。その他、韓国内では国楽の人たちの共演や韓国でのソロ公演の開催などを計画中です。
公演などで忙しい日々ですが、毎日必ず楽器に触って4~5時間は練習するようにしています。遊びに行く時間があまりとれず、大体は1人で籠って練習していますね。

音楽をはじめ芸術には正しい答えがなく、自分の努力次第でいくらでも好きなように作り上げることができます。演奏家として音楽をやっている以上は限界もないし、完成もない。一生勉強の日々だと思っています。

韓国での初のソロ公演が終わった時に、韓国人の小さな女の子が近づいてきて「馬頭琴を習いたい」と言ってくれました。とても嬉しかったです。

実際に韓国ではまだ教室を開くには至っていませんが、たくさん公演をして馬頭琴という楽器、そしてNAGISAという名前を皆さんにどんどん知っていただきたい、というのが私の願いであり、これからの韓国での課題であると思います。
NAGISAさんおススメのお店
ベジタリアンのNAGISAさんがいきつけのお店が仁寺洞にある「智異山(チリサン)」。韓国料理は野菜がたっぷりなので、大好きとのこと。

こちらのお店は食の都としてしられる全羅道(チョルラド)産の材料を用いた韓定食のお店。

コンビジ(おからスープ)は豆そのものの風味が香るあっさりした一品です。少しピリ辛味をお好みの方にはキムチコンビジもあります。ご飯とおかずがついて7,000ウォン。

智異山(チリサン)
住所:ソウル市 鍾路区(チョンノグ) 寛勲洞(クァヌンドン) 84-2
電話:02-723-4696
インタビューを終えて・・・
週に一度はチムジルバンに通い、お気に入りは時代劇「朱蒙(チュモン)」というだけに、韓国の暮らしがしっくりと馴染んでいる様子のNAGISAさん。しかし、「音楽に言葉はいらないと感じますが、やはり異文化の中に身を置く場合は、その国の人と話をすること、一緒に食事をすることなど、交流することが大切だと思います」と言われるように、外国では勇気を出して自分から歩み寄っていく姿勢も必要です。韓国、モンゴルその他の国々の人たちの懐に飛び込んで音楽家として注目を集めているNAGISAさん。ソウルでは、今後定期的にソロ公演を開催する予定とのことですので、馬頭琴の癒しの調べを体験してみましょう。
※インタビューは3月初旬に実施しました。NAGISAさんは現在、韓国にて東北地方太平洋沖地震のためのチャリティコンサートを企画中です。日程などの詳細はNAGISAさんのブログに掲載される予定です。
NAGISA(阿部渚)
プロフィール
1982年生まれ。盛岡市出身。
ヴァイオリンを菊池昭子、ピアノを渡部精治、毛藤美代、片山康子、ジャズピアノを北田了一、サックスを原博巳、馬頭琴を頼玉龍(ラ イ・ハスロー)、李波(リボー)、ツェンド・バトチョローンの各氏に師事。
2003年桐朋学園芸術短期大学卒業。
2005年国立音楽院ピアノ調律科卒業。
2006年国立音楽院研究科作曲アレンジ科卒業。
1986年~2000年盛岡市芸術祭弦楽部門に毎年参加。
2004年韓国・ソウルで馬頭琴を演奏し、一躍注目を浴びる。
2008年島根県雲南市で行われた「永井隆博士生誕100周年記念“平和の祈りコンサート”」にて演奏。
2008年モンゴル・ウランバートルで開催された第一回国際馬頭琴フェステバル&シンポジウムにおいて優秀賞、同年上海にて開催された第4回世界アニメフェステイバル・ファンタジーEXPOで演奏。
2009年10月横浜関内ホールにてスペインのピアニスト、サヤー・サンギドルジ女史と共演。
2009年12月北京で開催されたWCOFriendsForumで演奏。(CCTV国際チャンネル放映)
2009年3月より韓国に招かれ演奏活動中。
2010年3月東京文化会館にてリボー氏と共演。
2010年7月静岡県函南町竹林劇場にて演奏。
また同月、スペイン各地でサヤー・サンギドルジ女史とデュオで6公演を行い、好評を博す。
2011年2月韓国ソウルでソロ公演「NAGISAが奏でる草原の音色」を行う。

国内外のコンサートホール、イベント、ホテル、有名レストラン等で演奏する傍ら、ライフワークとして病院、老人ホーム、各種施設、学校、幼稚園、保育園等にも慰問活動を行っている。
現在、国立音楽院講師、日本馬頭琴協会理事。
  最終更新日:11.03.21
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