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第48回~相原元一さん(日本人メディカルビレッジ)

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海外で病気になった、怪我をした、というもしもの場合、日本語の通じる病院があると安心です。しかし、韓国には意外にも日本語が通じる病院があまりありません。そのため病院数も多く、医療レベルも日本と遜色がないという医療環境でありながら、韓国では言葉の問題で病院に行くことが難しいというのが在住者の悩みの種でした。その見過ごされてきた部分に着目し、日本人のための医療サービス「日本人メディカルビレッジ」を立ち上げたのが、歯科医師の相原元一さん。「韓国に縁もゆかりもなかったのですが、なぜか私がやることになりましてね」と冗談めかして微笑む相原さんに、「日本人メディカルビレッジ」立ち上げのきっかけと活動内容などについて、二村グローバルビレッジセンターでお話を伺いました。

名前  相原元一(あいはらもといち)
職業  歯科医師(相原歯科医院)
年齢  63歳(1947年生)
出身地 宮城県

経歴 静岡県静岡市で、医療法人社団愛友会相原歯科医院を経営。神奈川歯科大学同窓会のメンバー(NPO法人 神奈川海外ボランティア歯科医療団、神奈川歯科大学南東アジア医療支援団)として、東南アジアへの歯科診療のボランティア活動などに携わり、現在は同窓会副会長を務める。同団体が北東アジアへの支援を目的に2005年より韓国、中国、台湾で調査を開始し、2007年に日本人メディカルビレッジを設立(2010年 特定非営利活動法人に認定)。韓国に拠点はなく(2011年2月時点)、日韓を往復しながら活動している。日本人メディカルビレッジ理事長。
日本語での診療をサポートする日本人メディカルビレッジ
「特定非営利活動法人日本人メディカルビレッジ」は韓国の医療機関に協力を呼びかけ、日本語での診療体制を整えるとともに、それをサポートするボランティア団体です。2011年2月現在、ソウル市にある提携6病院では、日本語職員もしくは日本人看護師、日本人歯科医師・医師のいずれかを配置することにより、予約から治療内容の説明、保険請求まで日本語で対応しています。現在は総合病院、歯科医院、韓医院、耳鼻科と一通りの診療科目が揃っている状態で、検診から夜間救急まで対応できるようになっています。

「日本人メディカルビレッジ」の母体となっている神奈川歯科大学同窓会は、タイ、フィリピンなどの東南アジア地域で長年積極的な医療支援活動を行なってきました。タイ、フィリピンのスラム街を中心とした無料診療活動、ミャンマー、ラオス、カンボジアの国境難民キャンプにおける無料診療活動。ベトナムでは、ベトナム戦争時の枯葉剤使用による奇形児の第二世代の口腔奇形の無料手術。インドネシアのスマトラ沖地震で避難する際に入れ歯をなくした方も多く、その作成や日本人身元不明者判別の協力なども行ないました。それぞれの国状にあわせた支援活動を行なっています。
40年近い海外医療支援活動を行ないながら、一番近い外国である韓国との交流がなぜないのかという疑問の声と韓国系の職員や学生からの協力の申し出もあったことから、韓国での活動の検討が始まりました。
韓国は東南アジア諸国とは国力、医療事情が異なるので、寝たきりや目が不自由な方、車いすの方をはじめとする歯科通院が難しい韓国人患者様に対する往診診療ボランティアを企画しました。
ところが韓国健康家庭省やソウル歯科医師会の反対に遭い、頓挫してしまいました。それが約5年前です。
治療のために日本に帰国、韓国で病院に行けない!在韓日本人の悩み
SJCにたくさんの問合せが
SJCにたくさんの問合せが
そこで当時の在韓日本人の方々の医療状況を調査したところ、SJC(ソウルジャパンクラブ)のホームページの掲示板には毎日のように日本語の通じる病院は?よい病院は?という質問が寄せられていることがわかりました。言葉ができないため骨折程度のケガでも日本に帰国し手術を受けるということが珍しくありませんでした。救急時に言葉が理解できないため、病名もわからず手術承諾書にサインさせられ、費用もわからないまま手術を受けたこともあったと聞きました。日本語が通じるという病院に電話してみても、実際は韓国語か英語しか通じないことがほとんどでした。
日本大使館でも医療問題の占める割合が高く、それも病院への付き添い、通訳など細かい事柄が含まれ、邦人保護とはいえ、領事業務に支障をきたすほどなので何と かならないかという相談を受けました。そこで私たちは韓国では日本人支援に注力することにし、日本語職員が常駐する日本人のための基幹病院を作ろうと活動を開始しました。
セールスに間違われながら、提携病院の獲得に奔走
やはり命に関わることですから、救急治療が可能な総合病院を探すことから始めました。しかし当然の話ですが、見ず知らずの日本人が突然やってきて、日本語職員を常駐させろ、と言っても理解されないし、驚かれるだけです。やっと理解してもらえても「うちでは難しいので他を紹介します」と言われ、訪ねてみたら空振りということがほとんどでした。ようやく提携にこぎつけても、日本人は韓国人の2倍の治療費を請求されたり、利益の少ない治療は日本語の通じない病院に回されたり、患者様の評判も散々で提携をとりやめる結果になったこともありました
ソウル聖母病院
ソウル聖母病院
セブランス病院
セブランス病院
ようやく私の後輩である韓国人歯科医師の紹介で歯科医院山(サン)と提携関係ができ、その縁で病院を紹介してもらえるようになり、ソウル聖母病院との提携関係が始まりました江南(カンナム)エリアで総合病院がみつかったので江北(カンブッ)エリアにと思ったところで新村セブランス病院との話もまとまりました。聖母もセブランスも有名な大病院で一外国人を簡単に相手しないのが普通でしょうが、私たちの思いをちゃんと受け止めてくれたのでラッキーでした。新村セブランス病院国際診療センターのセンター長は韓国でも有名な方ですが、日本語の対応をしてこなかったことは大変申し訳なかったと言って下さって、今も関係はスムーズに進んでいます。
EU歯科医院
EU歯科医院
イェソン耳鼻咽喉科
イェソン耳鼻咽喉科
日本人の紹介で始まった交渉は信用してもらえず、時にはセールスと間違われたりして、つらかったですね。声をかけられるのは日本人を誘客したい美容整形やエステのクリニックからで、私たちの主旨と違うので提携関係となることはできません。軌道に乗り始めると、私たちの活動の成果として大使館への問合せや業務負担が減ったことから、現在は大使館の推薦状も頂けるようになり、より活動がしやすくなりました。大使館の協力は非常に有難いですね。

日本人を受け入れる提携病院にとっても患者数の増加や病院イメージの向上、日本大使館やソウル市グローバルセンターの推薦というステータスなど、いくつかのメリットはありますが、通訳を介する会話は倍の時間がかかるので、誠意を示さないと信頼を得られません。私たちにどれだけ熱意があって、誠意をもって活動しているかを示さないと、提携関係にまで持っていくことは無理です。信頼関係を築くことがお互いの理解に最も大切なことと考えます。
医療レベルが安定している韓国
私たちの活動が実現できている基本には、韓国の医療レベルの安定があります。例えば、中国は地域ごとに大きな医療格差があり、北京では医師の国家資格が必要ですが、上海ではどこの国であれ医師免許があればよく、他の地域は申告制だったりします。日本語通訳者の獲得も困難です。
しかし韓国は歯科で言えば、材料も機械もほとんどが日本製なので、日本で治療を受けるのと大きな違いがありません。の名前が違っても、成分はほとんど同じです。ただし、日本よりも少しきついのでよく効くし副作用も少しきつく出てしまいますね。また韓国の医師、歯科医師のほとんどがアメリカ、カナダ、オーストラリアに留学し、研修を積んでいます。そのため多くの病院で、日本語の協力はできないが、英語ならできると言われましたね。
韓国では言葉の問題さえクリアすれば、安定した医療サービスを受けることができます。もちろん韓国は外国ですから、コミュニケーションの問題や国民性の違いもあって、日本とまったく同じ、というわけにはいきません。例えば、日本で当たり前になりつつある医師の患者様への説明も、韓国では少し不足しているようです。しかし、最近は時間をかけて話しているようですし、かつて日本の医師も説明不足だったことを思えば、現在の韓国の医療サービスの変化は日本のそれと似ていると言えるでしょう。
以前は治療のための帰国も多かった
以前は治療のための帰国も多かった
言葉の問題から、韓国の医療に信用がおけず、以前は盲腸の手術のために日本に帰国したという話もあったようですが、「日本人メディカルビレッジ」の提携病院をご利用いただけば、飛行機代をかけることなく韓国で治療を受けることが可能です。また脳梗塞や心臓病などの手術も韓国で受けることができます。飛行機に乗る危険をおかして日本に帰るよりは、韓国で治療を受けた方がよい場合もあります。私たちの活動によって、日本語で治療を受けられる病院が確保され、リスク、費用の軽減ができるようになりました。実際に韓国での治療、手術が増えています。私たちの病院への提言によって出産における帝王切開の減少や日本式の出来るだけ抜歯をしない治療の増加なども効果があったと自負しています。
大人しい日本人。サービス向上のために、患者の声をもっと届けよう
一方、新たな問題も生まれてきました。例えば、海外医療保険の場合、患者負担なしで全額支給されるため、足を挫いた場合、レントゲン撮影で済むはずがCTスキャンをかけるということが起こりました。これは過剰診療です。日本人に慣れてきたために、日本人が使用する医療保険に関して起こった出来事でした。

海外の病院で治療を受けても日本の健康保険が適用される「海外療養費還付金制度」がありますが、病院側に書類を作成してもらう必要があります。作成方法によって医療費の還付金額に大きな差がでるので、できるだけ詳細に書いてもらえるよう提携病院以外にも協力依頼をしますが「患者様から問合せやクレームが来たことがないので、対応する必要はない」と言われたことがあります。
こうした事例を通して言えることは、日本人は何も言わない人が多いということです。韓国は日本とシステムの異なる外国なので、少しでもおかしいなと思うことや要求があったら、どんどん声をあげて病院側に言っていく必要があります。
他国を見ても、日本人の医療サポートをする例があまりありません。在住者が多いアメリカやタイなどの大使館には医療官が1名以上いますが、鳥インフルエンザや流行疾患などの対策が主な業務で、病院の利用方法や保険に関しての情報提供など日常的な事象を扱っておらず、また医療官がそれを行なうことは難しいでしょう。韓国の場合には医療官がおらず、今後も置く予定がないと聞いています。
私たちが行なっている「日本人メディカルビレッジ」は隙間的なサービスと言えます。しかし3万2000人と言われる在韓日本人の数は決して少なくはなく、日本語で診療を受けられるシステムは必要です。提携病院であっても、 まだまだ病院側に理解されていない点も多いので、サービスが改善されるように、ぜひ利用者の皆さんに積極的に声をあげて頂きたいと思います。また最近は保険などの知識に関して、患者様が知っておくと役に立つ情報をお話するようなセミナーも開催しています。
韓国人を知って変わった韓国のイメージ
親切な韓国の若者たち
親切な韓国の若者たち
私は韓国と特に縁がなくて、むしろ子どもの頃に李承晩ラインのため日本船舶が拿捕される事件などが記憶にあり、行ってみたいと思ったこともなかったくらいです。韓国をはじめて訪れたときに、往来で激しく感情表現をしている人を見て驚いたこともありました。しかし、韓国人を知るようになって、その気質に日本人のような曖昧なものはなく、馴染むのに時間がかかるものの、一度打ち解けると非常によくしてくれることがわかりました。
また、私の訪韓は時間の制約があるため、非常に忙しいスケジュールです。そのため、ぐったり疲れて地下鉄駅で柱にもたれかかっていると、何人もの若い人が「大丈夫ですか?」と声をかけてくれます。日本にはない現象で、日本人もこのように行動できればよいのにと羨ましく感じます。
問題をクリアしてこそ前進できる、これからが活動の展開期
現在は提携病院が6つありますが、病院と相性があわなくても選択肢が少ないので、ソウルはもちろん日本人が居住するソウル近郊の一山(イルサン)富川(プチョン)、安城(アンソン)、平澤(ピョンテク)釜山(プサン)に提携病院をもう少し増やしたいと考えています。

また現地事務所を開設したいです。現在は、まったくの手弁当なので人を雇う資金がありません。現地から寄せられるクレームやフォローも事後報告なので、対応が難しい面があります。

タイやフィリピンでの活動は現地政府からの補助金を、日本においても外務省、神奈川県、横浜市、横須賀市から補助金を受けていますが、30年以上にわたる実績がありますからね。私たちはまだ3年です。問題はたくさんありますが、次々と出てくる問題をクリアしながら前に進んでいくのが普通のことですから。

今では、韓国という国がおもしろいと思いますし、幸運なことに利用者の方々から「貴重な情報を有難うございます、助かっています」などの言葉をたくさん頂きました。こういう反応がなければ嫌になっていたかもしれません。これからも適切な病院の紹介を含めた活動を活発にしていきたいです。

インタビューを終えて…
相原さんご本人が隙間サービスと言うように、「日本人メディカルビレッジ」はありそうでなかったサービス。このお陰で在住者の皆さんは不安の多い海外生活を大いに助けられているのではないでしょうか。公的機関が行なっていると思っていた「日本人メディカルビレッジ」が100%NPOで、損得抜きで日本人のサポートのために立ち上げられたことに驚きを覚えます。「在韓日本人の皆さんには積極的に病院に意見、要望を出していってほしい」とのことで、不満が出たり要求が高くなるのはステップアップのために当然の過程と受け止めているのは、さすが長年のボランティア経験者です。在住者の皆さんは「日本人メディカルビレッジ」が継続し、よりよい医療サービスを受けられるよう、ぜひ意見を出していきましょう。
特定非営利活動法人 日本人メディカルビレッジ
2007年に設立。日本語職員が常駐する病院と提携し、在韓日本大使館、領事館とともに日本人に対する連絡網及び日本からの患者様を含め、日本人患者様に対する受け入れ準備を整備。提携病院の医療技術とサービスのチェックとともに、患者様との間に立って、サービスの改善依頼などを行う。また医療保険のセミナーなども開催。2011年2月現在、ソウルに事務所はなく、日本に約15名の歯科医師の会員(うち役員5名)がおり、日韓を往復しながら活動を行なっている。
提携病院(2011年2月現在):カトリック大学ソウル聖母病院延世大学新村セブランス病院歯科医院山、EU歯科医院、イェソン耳鼻咽喉科、自生韓方病院
ホームページ:http://www.j-medicalvillage.com
  最終更新日:11.02.21
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