弘大エリアの延南洞には、運転手食堂とよばれる大衆食堂の多発地帯があります。
「駐車スペースがある」「タクシー運転手風の中年男性ひとり客が多い」「メイン料理/ご飯/おかずが一つの盆に載って速やかに(注文後3分前後)出てくる」「メニューが少ない(店によっては1種類のみ)」というのが特徴です。
肉炒め、スンデや内臓のクッパ、コムタンといった「肉系」店よりも客の年齢層が高めなのが「魚系」です。
「延禧洞ハルモニネ」のメニューは「焼魚定食(7000W)」のみです。すぐ隣りの同業店の焼魚定食は6000Wですが、なぜか1000W高いこちらの方が盛況です。
入店すると、人数を確認されるだけで注文は訊かれず、自動的に、人数分の焼魚定食が準備されます。「タクシー運転手」はひとり客が多く、女性客(男性の連れがいる事が多いですが)や明らかな外国人客も時々いるので、店の人も客も「中年日本人ひとり客」に何の好奇心も示しません。ひとり外食の気まずさを感じさせない、快適な空気です。
注文後3分弱で、お盆が運ばれてきました。焼魚(というか揚げ魚)はカレイとサバの2種、おかず5点(日によって内容は変動)、キムチ、水キムチ、豆腐スープという構成です。
白飯の碗は他店より大きめです。ご飯自体はわりと美味しい店なので普段は完食ですが、「猛暑の昼食には多いな
」と思い、厨房の女性に「白飯、半分ぐらいに減らしてくれますか」と言ったら、アッサリと「食べない分、そこ(炊飯器を指し)に返してくださいね」とのこと。まあ、箸を付ける前なので良しとしましょう(無料と思われる『ご飯お替わり』もセルフサービスです)。
6割ほど白飯を返却して食事開始です。おかずは魚介・野菜系で、スープには紅蛤も2つほど入っています。今日は、おかずのうち1点が「カニ」でした。
「感動の美味」「丹精こもった手料理」というより「家庭的・庶民的な味」で、一人で素早くそれなりの食事をという時にオススメです。