仁寺洞のメインストリートに、「인산인해 人山人海」と看板が出た建物があります。
その建物の2階と3階にある店の看板のようで、韓国語で「茶と伝統酒」、日本語で「カリンマッコリ」とか書いてあるので、おそらく伝統茶カフェです。
外国人旅行者が多そうな立地ですが、7月中旬の平日の昼間、階段を上がってみると、先客2組はいずれも高齢の韓国人男性でした。「黒山の人だかり」という意味の店名のようですが、わりと静かです。
1階の看板に値段表示がなかったので、一抹の不安を覚えましたが、若者くんが運んできたメニュー(英語・日本語付き)をみると、伝統茶(アイス)が7500ウォン前後です。「やや高」程度なので、冷たい「カリン茶」(これも7500ウォン)を頼んでみました。
注文後、メニューを眺めていると、ナツメ茶(慶北 慶山)、オミジャ茶(慶北 聞慶)、ショウガ茶(忠南 瑞山)というふうに、お茶の名前の後ろに産地が書かれています。「やや高」な値段は、仁寺洞中心部という「場所代」と、オシャレめなカフェの「席代」ばかりではなく「国産材料代」もあるようです。
出てきたカリン茶は、お茶というより「アイスデザート」な外観でした。
角切りやすりおろし状態で出てくることも多いカリンですが、ここではショウガのように細く切られたものが沈んでいます。冷えていることもあり、梨のようなシャキシャキした食感です。お茶本体は、爽やかで適度な甘みがあって、こちらも良い感じでした。
なお、私に出されたのは昼の「お茶メニュー」でしたが、晩に出すのはビールやマッコリ、豆腐キムチなどの「酒場メニュー」とのことです。
店全体がテラスカフェのような開放空間になっていて「これだと、もっと暑い日(私が行った時は雨時々曇りで気温は低め)に冷房ができないのでは」と思ったのですが、店を出てよく見ると、折りたたみ式の窓が付いていました。真夏
や真冬
は閉められるようで、ちょっと安心した次第です・・・。