ハルモニが現在、運営されているチュオタンの老舗店、コムボチュタンです。
ハルモニのご両親が1930年代初期にこの地で店舗を構えられて、
朝鮮日報には1933年創業と紹介されていましたが、ハルモニにお話を
伺いましたところ、正直なところは分からないのだが、両親の話などを元に
逆算していくと1930年代初期というのは確かだとのお話でした。

一般的にドジョウ汁のチュオタンと申しますと、南原や原州などが有名ですが
当時、ソウル・キョンギ地域ではチュオタンという名前ではなく、チュタンという
名前でドジョウ鍋を出していたそうで、現在も変わらずメニュー名はチュタンと
なっております。ハルモニのお話では、調味料はいっさい使わず、牛を長時間
煮込んだスープを使っているとのことで、味はさっぱりしていて、身体に悪いものは
一切つかっていない、と。確かにその通りな味でした。あっさり味なので、
普段から濃い味に慣れている方には逆に少し物足りないかもしれません。

ご飯が中に予め入っているものがチュタン。
ご飯が別々に運ばれてくるものがタロチュタンになります。
ドジョウもそのままのもの（トン）と、粉々にしたもの（カル）を選べますが
苦手でない方は、トンで召し上がるのがよいでしょう。
中国産のドジョウではなく、国産のドジョウを使っており、骨も少なく、
ざらざらした感じはあまりなく、すっきりと食べる事ができます。
ソウルのドジョウ料理の元祖とも言うべき、コムボチュタン。
我こそはドジョウ好きという方には是非いちど、足を運んでいただきたいと思います。