ブピョンのうねうねしたダンジョン（地下商店街とも言う）を抜けたら、そこはものすごく辛い店でした…

ひさびさに、韓国の方と食事に行くことに。「辛いものお好きですか？」と聞かれたので、フフンこれは海鮮系来るな。日本人だからってナメんなよ！受けてたつぜ！と二つ返事でOKしてしまったのですが…看板にデカデカと「辛」って書いてある。ヤバイと思ったときには時既に遅し。

「ここは辛いよ！」「辛い味とスゴイ辛い味があるけど、スゴイ辛い方は私も食べたことないんで普通の辛い味にしときますねー」「食べ方があるんですが、これとこれで挟んで…忘れると大変なことになるから気をつけて」「辛いからね！」「スープは飲んじゃダメ！」と前置きのオンパレード。
そして周りを見るとみなさん도시락（ブリキのお弁当箱に入った目玉焼きごはん）を食べてるので、あれと一緒に食べれば辛くないんじゃないかなぁと思っていたら、もの欲しそうな顔をしてしまっていたのか「あぁ、ご飯は頼まない方がいいです。ご飯にスープが混ざると、死にます」とのこと。生きて帰れるのかな。私日本人なんすけど。

注文するとテーブルにごくふつ～のパンチャンが並ぶのですが、その中でも生命線（？）になるのが大根スライス(쌈무)と海苔！！この二つでお肉を包むというか挟む感じで食べるのです。大根はほんのりワサビ風味。海苔はよくある韓国海苔（焼き海苔）じゃなくて味付けなしのキムパプ用ぽい感じの海苔。それが小さいケースにぎゅうぎゅうに入れられてます（結局これが取り出しづらくて、お皿に並べることになったのですが）。私は韓国の焼肉やさんによくある甘いタイプのサラダが苦手なのですが、まさかあれに感謝する日が来るとは夢にも思っていませんでした。

そうこうしてるうちにボコボコの鍋に入ったカルビチムが到着！…ってこれまたごくふつ～～の見た目。ふつ～の茶色。これが辛い…？まっさかー。というわけで食の切り込み隊長（サプリメントを飴だと思って噛み砕く等数々の伝説あり）ことうちのオッパがとりあえずスープを味見。ってかさっきスープ飲むの禁止って言われなかったっけ？私もチョコっとだけスプーンの先にすくってぺロリ。お！美味い。まあ、そんな脅すほど辛くはないなー。うんうん。うん？あれっ？

辛っ！！辛い！！やられました、時間差攻撃です。隣を見るとオッパが咳き込んでます。無茶しやがって…。肝心のお肉はというと、これがやわらかーい！！大根＆海苔で辛さもまろやかに。

あまりの辛さにもくもくと食べてると、あっという間に大根がなくなってしまったのでお店の方が笑いながら追加してくれました。おばちゃんが天使に見えました。感謝。実は私日本にいたときからワサビが大の苦手なんですけど、ワサビに恋しちゃいそうなくらい有難かったです。これでさらにワンランク上の辛い味が存在するというのですから世の中わかりません。

おいしく頂いた後、食べ足りないので볶은밥にも挑戦してみることに。どれだけ辛いのかと身構えていたら、こちらは美味しいので心配しなくても大丈夫とのこと。恐る恐る食べてみると、残ったスープで作ったとは信じられないくらい、辛みが抑えられていて甘味もあり、おいしい！！目の前でスープと混ざりあうご飯を見て「うっわぁもったいね～」と思うほどだったのですが、何を入れたらあの味になるのか、まさに錬金術でした。

食べてる最中は死にそうだったけど、また是非食べに行きたい！！と思う不思議な味です。